メッセージ

東北大学理事・副学長(研究担当)

小谷 元子

 

 ムーンショット型研究開発制度は、日本発の独創的な基礎研究成果を「破壊的イノベーション」に結びつけることを目的に、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発を行うため、最長 10 年間、総額1千億円を超える、国の大型研究開発プログラムです。

 

 近年のノーベル賞の受賞者にも表れているように、今もなお日本の科学力は世界から高く評価されており、ムーンショットプログラムによって世界に開かれたプロジェクトのモデルを築くことで、日本が科学技術で今後も世界をリードする期待に応える責任があります。成功の鍵は2つあると考えています。一つはトップレベル研究者の知を集結させること、そしてもう一つは、彼らの自由な挑戦を誘発することです。その実現の為に、このプログラムに国内の研究者のみならず、世界中から優秀な研究者や学生に参画いただくことが想定されています。

 

 また、若手研究者が、このような国際的な共同研究プロジェクトに参加することで、グローバルに活躍するきっかけとなることも期待されています。現在のような大変革時代には、若手研究者の新しい価値観やアイディアを取り込むことが非常に重要です。このムーンショットプログラムにおいて、トップレベルの研究者と共に、日本の若手研究者がその自由な発想により、世界を舞台に活躍することが大いに期待されています。

 

 本学においても、採択いただいたプロジェクトを通して、上記のような構想を実現し日本発の破壊的イノベーションの創出、若手研究者の活躍促進に貢献して参りたいと思います。今後とも皆様のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。