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東北大学

 
神経による腸内フローラ制御を介した健康維持

研究者名

研究概要

「病は気から」と言われるように、神経系と免疫系との密接な繋がりは、以前より推察されてきた。現に100年ほど前、昆虫を用いて神経系が免疫系に影響を与えていることが示されている(Metalnikov, S. 1924)。しかしその後、神経系による免疫制御に関する研究は、余り進展が見られない。そこで、近年発展したショウジョウバエの神経操作技術を免疫研究に導入し、腸内フローラを制御することで恒常性(健康)維持に関わる神経を同定した。本研究では、この神経による健康維持機構を明らかにし、免疫系の神経支配による恒常性維持機構を明らかにする新しい研究領域を開拓する。 そのためには、「免疫」「神経」「腸内フローラ」の研究を融合させる必要があり、本学の3つの研究グループが融合し、目的を達成する。その際、ドイツ伊藤教授と連携し、「FlyLight」プロジェクトの支援を受ける。

 

 

研究成果

【2021年度】

 

【2020年度】

 

【2019年度】

1.49171系統での神経抑制による感染抵抗性の低下

 

免疫制御を行う神経回路の構造決定のために、「FlyLight」プロジェクトで作成されたJaneliaGAL4系統を用いたスクリーニングを行った。291系統を用いて、系統毎に異なる神経を抑制したところ、神経抑制によりグラム陰性菌とグラム陽性菌に対する感染抵抗性が低下する系統(49171系統)を同定した。

 

 

2.発現変動遺伝子のクラスタリング解析

 

NP3253神経がどのように腸管免疫を制御し、恒常性を維持しているかを明らかにするために、腸管においてNP3253神経に依存して発現が変動する遺伝子を網羅的に解析した。1139遺伝子が同定され、遺伝子発現の観点からも、NP3253神経が腸内フローラを制御していることが支持された。