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東北大学

 
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未利用磁石材料の電気的制御で新発見 ~磁気八極子と磁気双極子は電流応答に決定的な差異~

FRiDの共同研究者である金井駿准教授(電気通信研究所)が参画した研究の成果がプレスリリースされました。

 

【発表のポイント】

  • マクロには磁力を持たないが、電気的には磁石と似た性質を示す「ノンコリニア反強磁性体[注1]」の情報デバイス応用に向けた研究が進められている。
  • ノンコリニア反強磁性体を電流で制御する際、その状態を記述する「磁気八極子」は、一般的な磁石の「磁気双極子」とは逆方向に回転することを発見。
  • ノンコリニア反強磁性体を用いたスピントロニクス[注2]素子の実現に向け重要な知見が確立。

 

【用語解説】

注1. ノンコリニア反強磁性体
反強磁性体は、結晶内で隣り合う原子のスピン(電子が持つ磁石の性質)同士が打ち消しあい、見かけ上は全体に磁気を持たないようにみえる物質。一般的な反強磁性体は隣り合うスピンが正反対の向きに共線的(コリニア)に並ぶ性質を持ち、コリニア反強磁性体と呼ぶこともある。これに対して図1のようにスピン同士が非共線的(ノンコリニア)に並んで全体の磁力を打ち消しあっている磁性体をノンコリニア反強磁性体と呼ぶ 。

 

詳細は以下リンクをご参照ください。

プレスリリース詳細

 

FRiD研究課題名:ヘリカルスピントロニクスの学理構築

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