韓国の済州島で開催されたThe 13th International Symposium on Feedstock Recycling of Polymeric Materials (ISFR2024)において、当研究室の宮崎さんが最優秀口頭発表賞(Best Oral Presentation Award)を受賞しました。
宮崎さんは博士課程の研究で、ペットボトルやポリエステル繊維に用いられるPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂の化学リサイクル方法の開発を進めています。PET樹脂やその原料にもどすのではなく、PVC製造の新たな添加剤として導入が進んでいる化学物質へのカスケードリサイクルを、温和な条件で進める新たな技術について検討しました。プロセスシミュレーションによってエネルギーや薬剤などの消費量を計算して、既往の技術との比較を行ったところ、既往の技術と同程度までのCO2排出削減は可能であるが排出削減量に関しては明確な優位点がないこと、既往の技術では対象とすることが難しい、混合繊維などのポリエステル樹脂をターゲットにすることが可能であり、これを実施できれば、リサイクル率を大幅に向上して二酸化炭素の排出量を下げることができる可能性があることを示すことに成功しました。