低炭素社会構築に向けた炭素二次資源循環利用技術選択・開発指針提言ツールの開発

温室効果ガス排出削減に向け、現在使用中の製品に含まれる炭素を燃焼を介してCO2として排出しないことも重要であると考え、炭素含有製品をリサイクルすることでもたらされる排出削減効果の最大量を定量化しました。2011年に製造された製品中の炭素のうち、家計消費されたものをすべて燃焼させると 15.8 Mt-CO2に相当し、年間排出量の1.2%に相当することを明らかにしました。すべての炭素含有製品をリサイクルすることで、その燃焼による直接排出だけでなく、リサイクル先の素材生産工程の排出を間接的に回避することができることに着目し、直接間接合計で30.2 Mt-CO2が排出回避可能であることを明らかにしました。

 
炭素排出の全体像: 直接排出は「氷山の一角」に過ぎない   リサイクルによる直接(上)間接(下)排出削減ポテンシャル

参考文献: Ohno H. et. al. Resour. Conserv. Recycl. 166, 105263, 2021