お知らせ
2023.09.19
世界初のオンライン生成不安定核との電子散乱に関する論文がアメリカ Phys. Rev. Lett. 誌に掲載されました
理研、京大、立教大の共同研究者とともに長年開発研究を進めてきた理化学研究所 RI Beam Factory の SCRIT 電子散乱施設で、ウラン238核の光核分裂反応で生成した中性子過剰核を標的とした電子散乱実験に成功しました。これは世界初の成果です。 SCRIT 電子散乱施設で、オンライン生成した不安定核を標的とする電子散乱実験が実施可能であることが示されました。自然界には存在しない陽子数と中性子数のバランスの崩れたエキゾチックな原子核の内部構造が電子散乱によって詳細に解明されることが期待されます。
なおこの結果は、Phys. Rev. Lett. の Editor’s suggestions に選出されると共に、Physics Magazine に Viewpoint として紹介されました。
- Phys. Rev. Lett. 131, (2023) 092502
(https://link.aps.org/doi/10.1103/PhysRevLett.131.092502)
- “Viewpoint” article by Prof. P. Achenbach : https://physics.aps.org/articles/v16/144