電気刺激が無く軟らかい新構造のハイドロゲル製ピペットを開発 ─体内深部への安全な薬剤送達などでの実用化に期待─
FRiDの研究代表者である西澤松彦教授(工学研究科)が研究成果のプレスリリースを行いました。
【発表のポイント】
- 電気浸透流(注1)を高効率で発生するアニオン(陰イオン)性およびカチオン(陽イオン)性ハイドロゲルをそれぞれ調製しました。
- アニオン性とカチオン性ハイドロゲルの接合でイオン電流が内部で循環するピペット機構を実現しました。
- 新構造ピペットの制御性・柔軟性・安定性および非電気刺激性を実証しました。
- 体内深部への薬剤送達やハイドロゲル電極デバイスへの搭載が可能です。
【用語解説】
注1. 電気浸透流
マイナス(またはプラス)に帯電した多孔性物質やマイクロチャンネルに通電すると、カチオン(またはアニオン)が優先的に電気泳動するため、それに付随して電気浸透流と呼ばれる溶媒(水)の流れが生じる。
詳細は以下リンクをご参照ください。
FRiD研究課題名:ソフトウェット電極技術に基づく生体イオントロニクス工学の開拓
blur_on2023.09.13